臥龍会はひとりひとりの個性を大切にする
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9月号発送しました!

2020.08.21


「九、朝顔」

夏の終わりの午前4時
ひぐらしがそこここと鳴いている。

夜明けはまだ遠く
重力のかかったこの夜を、
地面から引き剥がすことはできない。

目を覚ました朝顔が一輪開く。

色が薄くなったその花に
この夏の終わりを予感する。

遠くで鳥が鳴いた。
昨日の君の言葉を思い出す。

水を一杯飲む。
夜がやわらかく浮かび始める。

今日が始まる。
夏の終わり、朝が来る。

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